チチよ

先日、実家にちょこっと顔を出してきたのだが。

父親が激やせ(といっても元々小柄なので-5〜6kg程度とか)で、ビックリ。
なんだか、やせて小さく見えるその姿を前に、
「オヤジも年とったなぁ〜」てな
ドラマみたいな台詞が自然と出る。


思えばオヤジもハードワーカーだった。
別にそれで困ったり悲しかったりした記憶はないけれど、
帰宅は基本的に夜の11時とか12時。
当然、週末は昼くらいまでゆっくり寝だめ。


そうはいっても、意外と遊んでくれた記憶がある。
キャンプに連れてってくれたり、ドライブ行ったり。
一緒にラグビーの練習をしたこともあった。


本が好きで、家中に本があふれてた。
ダイニングの自分の椅子に座ると、自然と目に入る本棚の本の背中たち。
それで、中身は読んだことはなくても、
中学生の頃に「金子光晴」といわれれば「どくろ杯!」と思い浮かぶような
ミョーな育ち方をした私(笑)。


数年前までだろうか、
父親というのはあくまで悩んだり困ったりしない、
そんなことから超越した、凜とした存在だと思っていた。


でも、次第に「あぁ、この人も悩んだりすることがあったんだ」とかいう
あたりまえのことに気付き。
その背中に、「オレも何十年か経ったらこういう人になるのか」と
自分の将来を重ねてみたり。
「最近のオヤジ、気が短くなったよな〜」なんて思ってみたり。


別に、昔の「オレが家長だ!」というような
封建的な親っぷりではなく、むしろマイルドな
現代風の父親ぶりだったこの人だが。
やはり、男児にとって父親というのはかくも深く深層心理に刻まれるものか。




まだまだ親子の付き合いは続くと思うが。
これからもどうぞよろしゅう、父上殿。