#0043 Edwin Starr 「Marvin - From a friend, to a friend」

あぁマーヴィン…


初めて海外(ドイツ)へe-mailでオーダーしたレコード。
それが、この一枚だった。


ふらっと入ったレコ屋、その壁に掛かっていたカラーコピーのジャケ写。
そこには、「Marvin/from a friend, to a friend」の文字と
マイクを握るマーヴィン・ゲイのモノクロのポートレートが。
で、「どうしてもこれを聴いてみたい!!」と
探索して購入した次第。


歌い手は、エドウィン・スターで、
収録曲はA面が「Marvin」、そしてB面が「Happy Song」。
実はこのソウルシンガー“エドウィン・スター”、初めて知ったのは20代の半ば頃。
年上の知人の車に乗っていたら、カーステから流れてきたのが
彼の「War(邦題:黒い戦争)」だった。
その歌を聴いて、すぐに「これって誰の歌ですか?」と聞いて知った、彼。


そんなエドウィン・スター
マーヴィン・ゲイとは、どんな繋がりなのかチェックできず、ですが
モータウンで活動していたプロデューサー、ノーマン・ホイットフィールド
繋がりなんでしょうか。



マーヴィン・ゲイが死んだことを知り、悲しむというこの歌
「MARVIN」。
実はマーヴィン、父が持っていた猟銃から放たれた
銃弾に倒れ、自身の45歳の誕生日の前日(1984年4月1日)に他界してしまったわけで…。


その「MARVIN」の歌詞、
こんな感じです。

日曜の午前1時、友人たちとコーヒーを飲んでいた
その時、ラジオから流れてきたのは信じられないニュース
マーヴィンが死んだ、と
信じられなくて ただ途方に暮れて


嘘だろう、本当なのか?
ラジオから流れたのは「Sexual Healing」
そして言う、「マーヴィンは死んだ」と


マーヴィン、ああマーヴィン、
君の歌を歌うよ
マーヴィン、ああマーヴィン、
その記憶は、君が向こう側に行ってしまった後も残っている
モータウンの長、ソウルミュージックの王
光と道しるべを与えてくれた


皆のために歌ったマーヴィン その歌がおれたちを幸せな気分にしてくれた
その歌を聴くと切なくなって、そして、その歌で興奮して


あの歌が世界が崩れ去っていくのを止めてくれたんだ


葡萄畑*1にやってきて、「行こうぜ*2」と言って
世界に「何が起こっているんだ*3」と問いを投げかけて


彼は答えをくれた
「あきらめるつもりかい?
世界を救いたかったら…」と
そう、いつだって

マーヴィン、君のために歌うよ
君の記憶は、逝ってしまった後もここに残っているから

ごくストレートな歌詞、そしてメロディもメロー。
もっと切なさを前面に出してもいいんじゃない?と思ってしまうくらいだけれど、
聴くほどに、そのストレートな感じがかえって切ない感じだったりもして。



ちなみに、他にマーヴィンの死を扱った曲で
知られているモノとしては、Teena Marieの曲とかがあるようです。


モータウンからデビューした白人シンガーのティーナ・マリー
その彼女が歌ったのが、「My Dear Mr.Gaye」という曲でした。
亡くなったマーヴィンに捧げる曲で、彼の没年に発表*4


それだけ、一人の死が人の心を動かせる、ってやっぱり
スゴい、と思うわけです。

*1:マーヴィンの曲「I heard it through the grapevine」から。ちなみに日本のグループ、グレープヴァインはここから取っているらしいっす

*2:同じくマーヴィンの曲「Let's Get It On」ね

*3:こちらも「What's Going On」です

*4:この曲、デヴィッド・T・ウォーカーが参加してるんだっけか…。