春なのだ

jackali2007-03-26


桜前線もやってきた。
春なのだ。


車で道を走っていると、引越のトラックをそこここで見かける。
思えば、地方大学を卒業して、東京に勤めるようになって。
最初に住んだのは、千葉の幕張だった。



ほんの20平方メートルほどのワンルーム
でも、六畳一間のボロ屋住まいから引っ越したそこは、
フローリング、ユニットバス付き、という夢のような住まいだった。
(大学時代は、畳六畳の漆喰壁、風呂共同・キッチン共同・洗濯機共同という生活…
 それも今からすればすごく懐かしくいとおしい、けど。)


大学時代は、自分の電話すらなく(ケータイなんてとんでもない)、
遠距離恋愛の年下の彼女と深夜、凍るように冷たい廊下で
アパート住人共同使用のピンク電話(今もあるんかいな)で、
数時間、あれこれと話したり、ケンカしたりしたことを思い出す。


そして就職を機に引っ越したのが、一人の城、ワンルーム
電話だって引いたし、風呂もいつだって入り放題。
もちろん、彼女だってこの部屋に呼んだし、
一緒に買い物をして料理したり、ビデオを見ながら酒を飲んだり、
音楽を聴いたりして。


そんな部屋から引っ越したのは、
社会人になって4年くらいが経った頃か。
間はあったけれど7、8年付き合った彼女と別れ、仕事も変わり。


都心ではないけれど、地名に「東京都」が付く今の住所に越してきた。
そしてしばらくして新たな出会いがあり、更に時間は経って結婚し、別れ。


今度は、引っ越さなかった。
でも、しばらくの間、彼女の部屋にしていたスペースは、
手をつけられなかった。変えられなかった。
しばらくは、そのまま、だった。


で、今。
付き合っている人、という件に関しては諸々悩ましいところはあるけれど。
今も、この部屋で、生きてます。
酒を飲み、悩み、時にウルッとしながら、
日々の鼓動を刻んでいるワタクシなのです。