#0036 サンボマスター/サンボマスターは君に語りかける


サンボマスターは君に語りかける (期間限定価格盤)
はい、遅ればせながら、です。
実は、発売直後に購入して、聴いていたのですが。


最初は、「うーん…」って感じで、
実はちょっと肩すかし感があったんですよね。
1stの「新しき日本語ロックの道と光」ほど
グリグリに押していくような
パワーがない気がした、というか。
最初に聴いた時に「これはいい!」と思ったのは
シングルリリース済だった「青春狂騒曲」
「美しき人間の日々」、「月に咲く花のようになるの」
というところだったので
アルバム新収録曲がピンとこない、というのは
ちょっとツラいかな、と思ったりしていたのです。


でも、なんどか聴いている内に
次第に気持ちが盛り上がってきて。
「これも実はかなりいいじゃん!」と。
じわっと来る、っていうんでしょうか。


気になったと言えば、
ホーンがフィーチャーされた「夜が明けたら」の存在。
なんだか70'sソウル感満載、って感じで
アイザック・ヘイズの「シャフト」や
カーティスの「スーパーフライ」あたりを
思い出すような…。ワウ・ギターも鳴ってるし。
シャフト スーパーフライ・25TH・アニヴァサリー・エディション
で、そのホーン。決してそれ自体嫌いな
アレンジではないのですが、
サンボの勢いが弱まっちゃっているような…。
サビにもしっかりホーンが絡んでますしね。
サビもちょい印象弱めなせいもあるかもしれません。
ライブでは、ぜひホーンなしバージョンも
聞かせてほしいところです。
…って、ライブチケ、取れてないんですが(涙)。
他に、「週末ソウル」、「マフラーの揺れる間に」でも
ホーンが入っていますが、それらの曲では
さほど違和感を感じず。
「週末ソウル」ではむしろ気になってしまったのは、
サビ部分でのバックの女性コーラス(真城めぐみ from Hicksville
でしょうか。


でも、そんなアレンジがどうとか、コーラスがどうとかなんて
小さな事はともかく、やっぱりいい!!
山口氏の歌詞のどうしようもなく切ないパワーは
全開だし、やっぱりどの曲も、心に響きます!!
考えてみたら、アルバムタイトルが「…君に語りかける」
ですからね。
ジャケ写ではどうやっても「叫んで」いるようにしか見えませんが、
それでもその「叫び」や「歌」を通じて
やっぱり「君」(<単数!)に
「語りかけている」んですね〜、シミジミ。
それに、今回のセカンドアルバムで、ファーストのような
パワーゴリゴリのサウンドだったら、
それはそれで「そうだよね」的な納得に
とどまってしまったのかも。
これからサンボがどう突き進んでいくのか、すごく楽しみです。