#0027 須永辰緒/World Standard .04

『World Standard .04』


須永辰緒『World Standard .04』
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この人=”レコード番長”須永辰緒の存在を知ったのは
実はつい最近。
彼がプロデュースしているというクラブ「Organ Bar」は
けっこう好きで、たまに行ったりしてたのですが…。
この人のDJ活動20周年を記念して、
新木場のクラブ「ageHa」にて
パーティイベントが行われるというのを
ageHaからのメールで知ったという次第。


須永辰緒DJ20周年記念パーティ!」
http://www.sunaga20.net/
11月2日21:00〜(オールナイト)
ageHa@studio coast


で、そこに登場するDJ陣の顔ぶれがスゴい!
小林径、高木完田中知之松浦俊夫から
大貫憲章(KENROCKS)、DJ KAORI、
沖野修也KYOTO JAZZ MASSIVE)、
スチャダラのシンコ、常磐響、そして
MOODMANMURO、なんとYOU THE ROCK★までいます。
更にライブとして
クレイジーケンバンドnobodyknows+、BOO他も
ブッキング。
こんなに沢山の出演者、
いかにオールナイトとは言え、登場しきれるんでしょうか?


そもそもこのイベントに関心を持ったのは、
実は「須永辰緒」に興味があったというよりも
MUROのプレイを生で見てみたいなぁ」と
前から思っていたのがキッカケで
このイベントの告知メールが目に留まったわけですが。
それにしても、この顔ぶれ。スゴくないですか!?


っていうことで、今日は渋谷のHMV
このイベントのチケットを買いに行ってきました。
前売り3500円也。


更に、せっかくだから予習しよう!と
須永辰緒の新しいディスク「World Standard .04」を
買ってきた、というわけです。
これ、須永氏のMIX CDシリーズ
”World Standard”の第四弾ということで、
ジャケの雰囲気からして、
”音楽で巡る世界の旅”って感じです。
別に世界は巡っていませんが(笑)。
Asa festoonhttp://www.usmusic.co.jp/asa/)の
「マラガのひまわり」といった日本語ボッサから、
akikoがスウィング・ジャズ風に歌う「Old Devil Moon」、
陽気なラテンフレイバーのToshiyuki Yasuda「Happy Ever After」など
全体に、ジャズ〜ラウンジっぽく、
かつ明るめの音が収められていて、
車で流しながら聴くにはよさそうです。
”クル〜〜ジン タ〜イム”な感じ、でしょうか(笑)。
ただ、前半から半ばにかけての収録曲は
ちょっと似た印象、かも。
半ば以降になってくると、けっこう印象に残る曲が
登場してきます。
8トラック目、Nona Reeveshttp://www.nonareeves.com/)の
「パーティは何処に?」は
乾いた音のリズム音がラテンな感じで心地よく、
アッパーめのメロディです。
16トラック目、ラップのNujabes + Shing02*1の曲
「F.I.L.O.(First In Last Out)」も
タイプが他の曲とちょっと違って印象に残ります。
彼らってそれぞれで活動しているようですが
(ここでのラップ担当がShing02、トラックがNujabes)、
このジョイント曲、気になります。
他にも、琉球アンダーグラウンド
琉球meetsブレイクビーツな「Kuijin nu Hana」(17トラック目)や、
from八重山、本場沖縄の大島保克「カラ缶」(フィナーレ曲)などは
かなり好きな感じです。


ただ、やはり全体を通して聴くと、
前半の収録曲が作り上げるイメージが強いのか
何かパンチに欠ける感じはしてしまいます。
まぁもともと須永氏もパンチは求めてないと思いますが…。
収録曲に須永氏がリミックスやプロデュースに関わった楽曲が
多いこともあり(全17曲中、ライナー記載によると
須永氏リミックス3曲、プロデュース3曲)、
また、MIX CDという性格上、
テイストが似通ってしまうのは
やむを得ないところではあります。
とはいっても、後半での変化の付け方など、
ディスク全体で見るとなかなか楽しめます。
こういうミックスものって、
真剣に最初から最後までスピーカーの前に正座して聴く、っていう
タイプのものではないわけで(多分に私見ですが)、
ボーっとソファでコーヒーでも飲みながら
この”流れるような音の波”に静かに足元をくすぐってもらう、
というのがちょうどイイ聴き方?
私には、あまりこうした”オシャレ”な音楽は
もともと合わないのか…。
そういえばディスク前半部は、ピチカートファイブを初めて聴いたときの
ピンとこない感じと、ちょっと似た印象かもしれません(笑)。


全然関係ありませんが、
この須永辰緒という名前、字画のカタさ具合から、
ふと「鷺巣詩郎*2」が思い浮かんでしまいました。
いや、ただ字画がカタい、っていう
それだけなんですが。

*1:このShing02はてなキーワードによると読みは「しんごつー」のようですが、02の部分の文字がゼロツーなのかオーツーなのか気になります。一見区別つきませんし…。で、彼の公式サイト http://www.e22.com/shing02/ のアドレスを見ると、どうやらゼロツーのようです

*2:サトシ・トミイエとの共同作業やMISIAへの楽曲提供など。「エヴァンゲリオン」の音楽監督もつとめる