距離を置くということ

付き合いに違和感が生じたとき。
「ちょっと距離を置いてみよう」なんて言い方、逃げじゃないか。


距離を置いてみて、“あ、やっぱりあの人は自分にとって
大事だったんだ”と感じたとして、
そうしてまた付き合うようになったとしても、付き合いが再び
続いていくと、また同じように自分の気持ちが分からなくなったり
するんじゃないのか。
大事だったんだ、という気付きを、思いとして持ち続けることは
難しい、そんな気がする。


でも、絶対に、なくなってみて判る“大切さ”はあるはず。
水中に潜ったことがあるからこそ、
仮に日頃はそのありがたさを意識していないにしても、
「あなたは空気なしで生きていけますか?」と言われたら、
「そりゃムリ…!!」と、空気が大事だということを思い出す。


そういう感じって、人と人の間では難しいのかなぁ…。
次第に、まぁいなくても何とかなるもんだな、とか、
思ってしまったりするのか。


これまでの恋愛を振り返ってみても、
もう、これ以上心を傾けられる恋愛なんてない、と
思った場合でも。
忘れてしまいこそしないけれど、
いつしか、“記憶の中の出来事”に変わっていった。


でも…。


“このまま付き合っていていいのか?”
そんな思いを、相手に伝えるべきなのか。
あるいは、そんな自分都合の悩みを相手に打ち明けるのって、
単に「自分は自分自身の気持ちを打ち明けましたよ、
さぁどうします?」って
相手に責任を投げ渡してしまう気もして。
これまで、ずっとこの悩みを口に出来ずにいた自分。


でも。
やっぱり、話してしまいました。
自分の気持ちに嘘をつきたくない、といってしまうと
ちょっとカッコつけているようだけれど。
ホント、このまま続けるのは自分としてはムリ、
そう思うに至ったわけで。


そうして相手と話をして。


そうしたら、なんと相手も同じように、
どこか「これでいいのか」という気持ちを持っていたようで。


今はいったん距離を置くしかない。
そういう結論に達しました。




これから先、どうなるのか全く判りませんが。
自分ばっかり“気持ちに正直”なフリをして
カッコつけてみたり、実はズルかったりしながらも。


日々、真剣に悩むことからだけは逃げたくない、
そう思っていますです、ハイ。