#0034 アイズレー・ブラザーズ/Groovy Isleys

グルーヴィー・アイズレーズ
これこそ、私が改めてソウルに目覚めた
キッカケになったアルバム、だったと思います。
…思います、というのは、
このアルバムをキッカケに他のソウル関係の音楽も
いろいろと聴くようになったのですが、
その前にもちょこちょことソウルを聴いていたりはしたわけで
”明確なキッカケ”というわけでもないんですよね。
そして、今改めてアイズレーズを聴いてみると
「これってソウルと言っていいんだろうか…」という
気持ちも出てきたりして。
むしろ、今で言う「R&B」とした方が
ピッタリ来るかも知れません。
(まぁ、そこら辺は個人的な語感、だと思いますが。
 それくらいアイズレーズがキャッチーでポップだ、ということです。)


このアルバムのリリースは、1995年。
メローな曲を集めた「メロー・アイズレーズ」と
二枚同時リリースでした。
メロウ・アイズレーズ
そう考えると私がこの手の音楽を聴き始めてから
まだまだ日が浅いんですね。
それまで、ソウルというと
オーティス・レディングとかの
ゴスペル〜リズム&ブルースっぽいイメージが強かったのですが、
このIsley Brothersの
ファンクとロックとソウルを融合したような
サウンドは、すごく耳に馴染みやすくて、
しかもアルバムタイトル通り
まさに「Groooooovy!」って感じで。
当時、うちのCDプレイヤーで
へヴィーローテーションになっていた記憶があります。


そうそう、このコンピレーション盤には
WARの「Spill The Wine」も収録されているんです。
で、当時けっこうWARは聴いていたので、
「この曲をやっているんなら、聴いてみようかな」という
気持ちもあったように記憶しています。
なにしろ、身の回りにそういう音楽の話を
する知人がいなかったもので、
新たに何かを聴き始める、っていうときは
だいたいCD屋の店頭で、収録曲を見たり、
ジャケの雰囲気を見たり、帯のうたい文句を見たりして
購入を決断する、という感じだったんですよね。


このアルバム、オープニングはいきなり「Work To Do」の
ライブ音源です。
イントロからちょっと音質の悪そうなMCが
「Isley Brothers!」と紹介して、Work To Doが始まる、という。
でも、ライブ感いっぱいで、いきなり盛り上がります!


でも、「Spill The Wine」に関しては、
やっぱりWARのオリジナルの方が好きかな。
サビ部分で、バックのコーラスに合わせて
vo.が「Spill The Wine〜〜」とリフレインする部分があるんですが、
それがかなりソウルっぽい歌い方で、
この曲のラテンっぽいテイストと
なんだかイマイチ合わないような気がするんですよね…。
その点、WARはさすがにこういったラテン・テイストが
しっかり似合う!適度に倦怠感もあって。
ラテンでソウルフル、ってなると
ちょっと”影の深み”のようなテイストがなくなってしまうのかも。

このアルバムの選曲は、
あの「Free Soul」コンピレーションのシリーズ監修でも
お馴染みの、橋本徹
他の収録曲は、
「The Lady」、「Love the one you're with」を始め
やはり名曲揃い!!です。


このアイズレー・ブラザーズ
そのグループ名の通りに
オーケリー、ルドルフ、ロナルド、ヴァーノンの
四兄弟が始めたゴスペル・グループが主体で、
その後すぐにヴァーノンを交通事故で亡くしてしまうものの、
後にやはり兄弟のアーニーとマーヴィン、
そしていとこのクリス・ジャスパーを加えて
血縁(主に兄弟)のグループで、活動してるんです。
そう、まだバリバリ現役!ですよ。


このアルバム、ソウルを聴き始めるきっかけの一つとしては
すごくいいアルバムだったと個人的には思います。
バックのサウンドも、あまりゴリゴリしてたり
ブリブリしてたりしなくて、適度にロック的な感じで聴けるし。
それに、改めて聴くと、
ヴォーカルにけっこうカーティス・メイフィールドっぽい感じの
ところがあったりとか、
アコースティック・ギターが効いている曲があったり、と
ここから繋がって聴き広げていける糸口が
たくさんありますし、ね。


いきなりオリジナル・アルバムの「Harvest for the world」や
「Showdown」とかは、ジャケ写の雰囲気がスゴすぎて、
さすがに手に取れなかったかも(笑)。
Harvest for the World (Exp)
安岡力也がたくさんいる!と思いましたよ、最初(<ウソですが)。
でも、もしこのアルバムが気に入ったら
ぜひ次は、この中で気に入った曲の入っている
オリジナル・アルバムを購入されることをオススメします。