#0005 イッセー尾形のとまらない生活2005年のベルリン版

知人が「チケットが取れた!」というので
喜んでご一緒させていただいたのが
このステージ。
あ、分類が「演劇」になってますが、
他に適当な分類項目がなかっただけで、
あまり深い意味はありません。


イッセー尾形の舞台を観るのは、
多分これで二度目だと思います。
前回はクローズドの公演だったので
(もう十年近く前…?)、
今回は久々ということで新鮮でした。
先日(cf:3/20の日記)、
トニー滝谷」を見に行ったのも
このステージに向けてテンションを上げていこう!という
思いもあったからなのです。


会場はクエストホール。
飲み物やパンなどの無料サービスがあり、
更にはマッサージサービスも!
ロビーには座布団というかクッションというか、が置かれて
完全に「くつろぎバー」風です。


演目は、というと、記憶している限りでは
「今夜引退?のバラード歌手」
「会社を辞めようとしている子供と語り合う父親」
「地方のキャバレーの年取ったホステス」
「??を運ぶ引っ越し屋」
「記憶喪失サラリーマン」
そしてアンコールで「チェロおばさん」。
タイトルは、説明上、私が勝手に付けたのですが
本当はきちんとそれぞれに名前がついているようです。


で、それぞれのネタで笑わせながらも、
人生の切なさというか、悲哀を
感じさせるネタが多めだった気がします。
特に「会社を辞めようとしている子供と語り合う父親」。
舞台はどこかのバーかスナック。
会社ではそれなりの地位にいるらしい父親が、
社会人に成り立ての息子と呑もう、という場面。
と、子供は会社をやめようと思っている、
しかも辞表をもう出してきた、と。
ショックを受ける父親。
何か言いたい、しかし息子の考えも受け止めたい、しかし…。
ほんと、ちょっとウルッと来ましたよ。
もう、新卒の息子よりも、その父親に
感情移入する歳になってしまったのか(笑)。
いや、実際はそれほどまで歳取ってませんよ、念のため。
まぁ、この父親と息子のまんなか近くには
なりそうですが…。


こういう舞台って、やっぱり生で観るといいですね〜。
テレビで見ても、きっとちょっと物足りないというか、
小さく見えてしまうかも。


そうそう、イッセー尾形の舞台と言えば、
舞台上の下手寄りに着替えコーナーが設けられていて、
そこで次のネタ用に着替えるんです。
これがなんともイイ感じなんですよね〜。


アンコールでやった「チェロおばさん」は
未完成の新ネタだとか。
物語を通じて音楽の楽しさを教えようとする
チェロおばさんは、
いろいろな物語に登場するセリフや音響効果を
チェロで弾いてみせるけれど、
アドリブでいろいろな物語をつなげるうちに
ストーリーは右往左往して…というもの。
イッセー尾形、チェロ弾けるんですね。
(役者として見れば)なかなかの腕前でした。
ただ、その腕前の方が気になってしまって、
ちょっとネタ自体は弱かったような印象が…。


でも、全体ですごく楽しめました!!!
誘ってくれた知人に大感謝、です。